[PR]無料アクセス解析/無料掲示板/無料掲示板・日記/画像掲示板・日記/掲示板・チャット  ナツメロオーケストラ     ービオラ奏者の独り言ー 不思議な思い出
不思議な思い出
私の実家の近くに私が子供の頃通っていた小学校があります。
実家へ行くとき必ずこの小学校の前を通るのですが、必ず思い出すことがあります。
それはこの小学校の前にある警察署のことです。
この小学校に通っていた頃、学校の窓から外を眺めていると、この警察署の中庭が見えるのですが、
毎朝朝礼を行っている様子が丸見えなのです。
警官たちがきれいに整列し、気をつけ姿勢や敬礼の姿勢など、時々吹かれる笛の音と共にきびきびした動作がなにか私の心をひきつけたのでした。
その様子が、この学校の前を通るたびに不思議と必ずまざまざと思い出されるのです。
そして更に不思議なのは、この光景を思い出すと同時に、ある小説の一節を思い出すのもまた不思議でしょうがありません。
小説の一部と言っても、単に主人公の少年が、プロシア兵の行進を眺めている様子だけなんですね。
実はこれ、アルフォンス・ドーデという人の「最後の授業」という短編の冒頭の部分なんです。
この小説は、確か中学か高校の英語の教科書に載っていたものだと思います。
なにかしらこの情景だけが、警察署の警官たちの光景と重なってくるのでしょうか、
反射的に思い出すのです。
つい昨日も、いつものように思い出しました。
それで無性にどんな文章だったのかもう一度読みたくなって、ネット上を探しまくってやっと次の文章を探し当てたので御紹介します。

(以下引用文)

その朝は学校に行くのがたいへんおそくなったし、それにアメル先生が分詞法の質問をすると言われたのに、私は丸っきり覚えていなかったので、しかられるのが恐ろしかった。一時は、学校を休んで、どこでもいいから駆けまわろうかしら、とも考えた。

空はよく晴れて暖かかった!

森の端でつぐみが鳴いている。リペールの原っぱでは木びき工場の後でプロシア兵が調練しているのが聞こえる。どれも分詞法の規則よりは心を引きつける。けれどやっと誘惑に打ち勝って、大急ぎで学校に走って行った。
(以上引用文)

これを読んで、すごく意外だったのが、この少年はプロシア兵が行進しているのを眺めたわけではなかったと言うことです。ただ様子が聞こえて来ただけなんですね。
いや?遠くなのでその様子はぼんやりとしか見えなかったが、声や音ははっきり聞こえてきていた・・・のかもしれません。
とすれば、小学校の窓から見えていた光景と著しく合致します。
しかしかたや小学校時代の思い出、かたや高校時代の思い出と時間差がありますが、
これが同時のように思い出してしまうのは、
もうそれから50年前後の年月が経ってますので誤差範囲になってしまうのでしょう。

アメル先生は、普仏戦争によってフランス領アルザスがドイツに併合されてしまい、
フランス語の授業が出来なくなってしまったことを憂え、
最後に黒板に書くのでした、 Vive la France!  と。

文章から、非常に厳格で厳しい先生だった様子が伺えますね。
そして母国語が教えられないと言う現実に、アメル先生の悲しみ嘆き憤りはいかばかりだったかと、今更のように思いを馳せるのでした。
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